Project/Area Number |
04J03475
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山中 賢一 東北大学, 大学院農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 体細胞核移植 / リプログラミング / トリコスタチンA / DNAヒストン / アセチル化 / GFP / 遺伝子改変動 / 体細胞クローン / ブタ / 糖尿病 / 共移植 / 性周期の同期化 / 単為発生 / 遺伝子改変動物 / ドナー細胞 / レシピエント卵子 / エピジェネティクス / 活性化 |
Research Abstract |
前年度までにクローンミニブタの作出に成功したが、その作出効率はと0.1%と非常に低率であった。そこで本年度は、クローン胚の遺伝子発現を受精卵に近づけることを目的とし、遺伝子発現の制御を担っているもののひとつであるDNAヒストンの化学修飾に注目した。具体的には、ヒストンのアセチル化レベルに焦点をあて、脱アセチル化酵素阻害剤(TSA)を用いて人為的にクローン胚のクロマチン構造の修飾を誘起することによりクローン胚の発生能を向上させることを目的とした。5nM TSAで活性化後クローン胚を処理することにより、クローン胚の胚盤胞形成率は、処理15時間(33.3%)区および20時間区(31.3%)で0時間区(17.5%)と比較して有意に高かった。クローン胚の核の動態は、活性化開始後10時間で前核形成率がプラトーに達し、その後20時間で分割卵へ移行しているものが多く観察された。前核形成率がプラトーに達した時期にTSA処理を施した区でクローン胚の発生率が向上されたことから、前核期にTSA処理を施すことが有効であると示唆された。また、ヒストンH3のアセチル化レベルを解析した結果、無処理のクローン胚では受精卵と比較し低いレベルであったのに対し、TSA処理クローン胚では受精卵と同等のレベルであった。以上の結果から体細胞クローン胚では前核期におけるヒストンのアセチル化レベルが受精卵と比較して低く、アセチル化レベルを人為的に高めることで高い発生能を持ったクローン胚を作製できることが示された。また、遺伝子導入細胞をドナー細胞として用いる場合、そのセレクション過程での継代数の増加が作出効率に影響を及ぼす可能性がある。そこで、実際に遺伝子改変細胞をドナー細胞として用いて作製したクローン胚を遺伝子改変ミニブタの作出を試みた。本研究はインスリン非依存型糖尿病の疾患モデルブタを開発することを目的としているが、目的とした遺伝子改変細胞が得られていないため、今回はレポーター遺伝子としてGFP遺伝子を導入した細胞をドナー核として用いた。その結果、移植した仮親は高率(75%,6/8)に妊娠した。ブタはヒトと解剖・生理学的に近いという性質から実験動物として注目されている。よって、現在妊娠中ではあるがGFP導入ミニブタが得られた場合、これらのミニブタは臓器移植後にモニタリングができるため、臓器移植医療における研究への貢献が期待される。
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