カンキツ抵杭性におけるモノテルペン生合成の役割に関する分子生物学的研究
Project/Area Number |
04J03694
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Plant pathology
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Research Institution | Ehime University |
Research Fellow |
山崎 祐未子 愛媛大学, 連合農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | モノテルペン / カンキツ / Alternaria alternata / 揮発性物質 / in situ / イネ / テルペノイド / Salmonella typhimurium / Type III / 抗菌 / 抗菌活性 / シグナル伝達物質 / 葉緑体 / 緑色蛍光タンパク質(GFP) |
Research Abstract |
植物は様々な揮発性物質を生産し、状況に応じてそれらの物質を細胞外に放出することが知られている。揮発性のモノテルペンがカンキツに多く保持されることが知られるが、このモノテルペンがカンキツ防御機構にどのような役割をもつのか明らかではなかった。そこで先の研究で、揮発性モノテルペンの中のいくつかは、カンキツ抵抗性遺伝子発現を制御することを明らかにし、モノテルペンがシグナル伝達に関与する可能性を示した。本年は、さらに他の植物イネで、シグナル伝達に関与するのか実験を行った(Yamasaki et al.,2007)。結果、モノテルペンを揮発化処理することにより防御応答性遺伝子が誘導されることを明らかとした。そこで、アグロバクテリウムを介したイネの形質転換法を導入し、モノテルペンの合成経路の最終酵素であるモノテルペン合成酵素遺伝子の過剰発現植物を作出しているところであり、現在、選抜植物体まで進んでいる。次に実際のカンキツでの生産と放出様式の研究を進めた。傷処理により、カンキツ葉からモノテルペン放出を誘導するが、モノテルペン生合成経路の誘導は見られなかった。菌接種では逆に葉からのモノテルペンの誘導は見られなかったが、モノテルペン生合成経路に関与する酵素遺伝子により誘導されたものもあった。カンキツ葉において、モノテルペンは油のうに精油として貯蔵される。しかしながら、精油としてのモノテルペンがどこで合成されているのかは解明されてない。そこで、各種モノテルペン生合成酵素を使用してin situハイブリダイゼーションを行った結果、油のうの周りで強く発現していることが明らかとなった(Yamasaki et al.,2007)。これらの結果から、傷処理により大量に放出したモノテルペンは、カンキツの保持する油のうが壊れたためだと考えられ、菌処理により生合成酵素の増減が確認されたことから、細胞内でのシグナルに関与し、またモノテルペンの生合成は油のう近辺の細胞で行われている可能性が示された。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)