Project/Area Number |
04J03695
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Okayama University (2006) Ehime University (2004-2005) |
Principal Investigator |
玉井 一規 岡山大学, 資源生物科学研究所, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ケイ酸 / イネ / 吸収 / マッピング / 遺伝子 / 突然変異体 / トランスポーター / 形質転換 / ストレス耐性 / ポジショナル クローニング |
Research Abstract |
単離したイネケイ酸吸収突然変異体(lsi1)を用いて圃場試験を行った。その結果、変異体lsi1は草丈、分げつ数ともに野生型(WT、オオチカラ)とほとんど差は無かったがlsi1の地上部乾物重はWTの66%であった。収量と収量構成因子を比較した結果、WTとlsi1の間に穂数、千粒重共に差が無かったがlsi1の一穂粒数はWTの75%、稔実歩合は34%であり収量は21%であった。 また新たに単離されたケイ酸吸収欠損変異体(lsi2)を用いて、その原因遺伝子のマッピングと機能解析を行った。最初にLsi2のラフマッピングを行った結果、Lsi2はイネの三番染色体に座乗することを明らかにした。ファインマッピングを行った結果、候補領域を106kbpまで絞り込んだ。次に候補領域の遺伝子予測を行った結果、17個の遺伝子が予測された。その中の一遺伝子(putative anion transporter)の塩基配列を野生型(T-65)と変異体とで比較した結果、一塩基置換が起きており、その一塩基置換がアミノ酸をセリンからアスパラギンに変化させていた。この遺伝子の全長cDNAは2085bpであり、472アミノ酸のタンパク質をコードしていた。次にこの遺伝子を変異体に導入し、相補性試験を行った。その結果、遺伝子を導入した変異体ではコントロールに比べ、ケイ酸吸収能が回復していた。この遺伝子は主に根に構成的に発現し、その発現量はケイ酸の存在下で四分の一程度に減少した。また発現量は根の先端より基部に多い。この遺伝子にコードされているタンパク質はLsi1と同様、根の外皮と内皮に局在していた。しかし、Lsi1とは異なり、外皮と内皮の向心側に偏在していた。以上のことからLsi2遺伝子は細胞内のケイ酸を細胞外に輸送する過程に関与していることと推測される。
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