新概念に基づくプロバイオティック乳酸菌の開発と利用による離乳期仔豚の下痢症状予防
Project/Area Number |
04J03707
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Zootechnical science/Grassland science
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
井上 亮 京都府立大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ブタ / 腸内細菌叢 / IgA / プロバイオティクス / 免疫刺激 / 離乳期ブタ / 乳酸菌 / 下痢 |
Research Abstract |
昨年の研究により、マウスの離乳期の特定時期(生後22-20日)にプロバイオティック乳酸菌(Lactobacillus johnsonii NCC533)を投与することで、成熟後の管腔内へのSIgA分泌を有意に促進し、全身免疫系を含めた宿主の免疫系を効果的に刺激できることが示された。本年は、この免疫刺激効果をブタにも応用するため、ブタにおける乳酸菌の投与時期の検討、免疫刺激効果の高いプロバイオティック乳酸菌株の選抜を行った。昨年の研究で、免疫刺激のための最適時期は腸内細菌叢の形成から推察可能であることが明らかとなっているため、ブタの腸内細菌叢の形成過程を分子生物学的手法を用いて解析した。その結果、ブタの腸内細菌叢はその形成過程で3度大きく変化することが明らかとなり、以前のマウスのデータから腸内細菌叢が2度目に変化する時期(生後22-25日付近)が、効果的な免疫刺激のために適した時期であることが示唆された。次に、免疫刺激効果の高いプロバイオティック乳酸菌株の選抜のため、ブタ脾臓から細胞を調整し、in vitroで5種のプロバイオティック乳酸菌と共培養を行った。その結果、最もIgA分泌刺激能力の高い株はLactobacillus delbrueckii ssp.bulgaricusであることが明らかになった。 以上の結果から、ブタでは生後20-25日の時期にLactobacillus delbrueckii ssp.bulgaricusを投与することで効果的にIgA分泌促進、免疫刺激ができる可能性が示唆された。予備実験ではあるが、生後21日齢から乳酸菌を投与するとIgA分泌が増加する傾向が見られた。今後、実用へ向けての詳細な条件設定が必要であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)