トーラスプラズマにおける非線形MHD不安定性に対するプラズマ流の影響の解明
Project/Area Number |
04J03822
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear fusion studies
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
佐藤 雅彦 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | MHD / 不安定性 / 非線形現象 / シミュレーション / 抵抗性壁モード / トカマク / 非線形 / プラズマ流 / RCIP |
Research Abstract |
トカマク型核融合炉では、抵抗性壁モードの抑制は重要課題の一つである。本研究では、簡約化MHD方程式を基礎方程式として、抵抗性壁モードの非線形シミュレーションを行った。本年度は、ポロイダル回転が存在するもとでの2次元シミュレーションにより得られた計算結果の物理機構について、より詳細な解析を行った。回転の小さい領域では「壁モード」が、回転の大きい領域では「プラズマモード」が不安定であることが知られている。シミュレーションによれば、壁モードは飽和レベルが初期回転の大きさに依存しないが、プラズマモードは飽和レベルが減少することが分かった。この原因は、次の様に説明することができる。プラズマ中に作用する減速トルクは、抵抗壁における摂動磁場の振幅と、モード構造のねじれ度の積に依存する。回転を大きくすると、モードはよりねじれた構造になり、そして磁場は抵抗壁にしみ込みにくくなる。したがって、回転には減速トルクを増大させる効果と、減少させる効果の相反する効果が存在する。壁モードは壁に対してほぼ静止しているため、モード構造がねじれやすい性質を持つ。そのため、回転を大きくすると減速トルクは増大し、非線形状態において回転がほぼ零に減速される。一方、プラズマモードはモードが壁に対して回転しているため、壁モードと比較するとモード構造のねじれ度の増加が小さい。そのため、ねじれの効果よりも壁に摂動磁場がしみ込みにくくなる効果が支配的となり、回転を大きくすると減速トルクは逆に減少する。このため、非線形状態においても回転が維持される。このような、回転に対する減速トルクの依存性の違いが、飽和レベルの依存性と関係することを明らかにした。 本コードでは、オーム則における拡散項の陰的処理の計算負荷が大きい。コードの3次元化で計算量が大幅に増加するが、アルゴリズムの改良とMPIによる並列化により、大幅な計算時間の短縮にも成功した。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)