細胞内スフィンゴ脂質選別輸送に関わる新規因子の同定とその解析
Project/Area Number |
04J03830
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
河野 美幸 国立感染症研究所, 細胞化学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | スフィンゴ脂質 / 脂質選別輸送 / セラミド / CERT |
Research Abstract |
小胞体からゴルジ体へとセラミドを運ぶ脂質転移タンパク質CERTは、セラミド転移活性を持つSTARTドメインと、ホスファチジルイノシトール4リン酸を認識してゴルジ体に移行する活性を有するPHドメインを持つ。本研究では、セラミド輸送タンパク質CERTと相互作用する分子について解析を進めてきた。 最近、小胞体膜タンパク質(VAP)と相互作用するタンパク質群に保存されたペプチドモチーフ(FFATモチーフ)がCERT中間領域に存在することが報告され、CERTがVAPと相互作用する可能性が考えられた。そこで共免疫沈降実験によりCERTとVAPの結合を立証した。また、CERTのFFATモチーフが、CERTの小胞体-ゴルジ体間セラミド輸送機能に重要であることも明らかにしてきた。一方、CERTが触媒するリン脂質人工膜間セラミド転移活性及び細胞内局在は、野生型CERTとFFATモチーフ変異体とで変わらなかった。以上の結果から、CERTがそのFFATモチーフ依存的にVAPと相互作用することは、CERTの小胞体-ゴルジ体間セラミド輸送機能に必要であり、おそらく、CERTを効率よく小胞体に会合させる役割を担っていると示唆された。 また、以前よりCERTはホモオリゴマーを形成すると示唆されてきた。この点について、エピトープタグを付加したCERTタンパク質同士の結合を共免疫沈降実験により示した。更に、多量体形成がCERTの機能発揮に必須であるかを検討するために、多量体形成部位の決定を試みた。その結果、少なくとも多量体形成部位の一部はCERT中間領域に存在することを示した。この部位は現在までに解析が進められてきたリン酸化部位及びFFATモチーフとは異なる部位であり、CERT中間領域の新たな役割が示唆された。CERT多量体形成が機能の発現・制御にどのように関与しているかについては今後さらなる検討が必要である。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)