六波羅探題の国家的機能の展開と公家政権・王権との関係の研究
Project/Area Number |
04J03837
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Kobe University |
Research Fellow |
木村 英一 神戸大学, 文学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 六波羅探題 / 公家政権 / 鎌倉幕府 / 王権 / 勘仲記 / 多武峯 / 寺社紛争 / 嗷訴 / 院 / 京都大番役 |
Research Abstract |
本年度は主に、研究目的の(2)六波羅探題の西国支配機構の形成過程とその背景・影響についての研究を行った。 まず前年度に引き続き、鎌倉幕府の成立を治承・寿永内乱期の戦争の実態や地域社会の動向から分析した川合康氏の著作の批判的検討を行い、荘郷地頭制、幕府権力の形成・定着、地域における領主間競合の各論点について、その特徴・成果と問題点・課題を明らかにした。この成果については書評としてまとめ、『ヒストリア』205号(2007年)に掲載される予定である。 次に、上記研究課題の分析のため、『鎌倉遺文』から六波羅探題発給文書を、モンゴル襲来以前の分は全点、以後については指令執行を使節に命じる内容の御教書を検索し、整理した。これをもとに現在、『鎌倉遺文』から更に関係史料を収集し、読み込みを進めている。また、京都府立山城郷土資料館・京都大学文学部古文書室に出張し、関係史料の閲覧・撮影を行った。本年度は考察・論文執筆までには至らなかったが、今後は承久の乱の戦後処理、在京御家人の活動の内容、畿内・西国の地域社会の動向と六波羅探題の支配との関わりといった点から、この問題の考察を進めようと考えている。 三点目に、前年度に引き続き、『勘仲記』裏文書の史料目録・データベースの作成、『鎌倉遺文』所収分の校訂と未収分の翻刻を行った。その作業の過程で、鎌倉後期に多武峯の内部で起こった一つの紛争に関する史料に注目し、紙焼き写真を利用して活字の校訂を進め、国立歴史民俗博物館に出張して原本の閲覧を行うとともに、分析・考察を通して裁判過程や紛争発生の経緯の復元を図った。これについては、現在論文を執筆中である。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)