形態・機能の構築過程における受容体型チロシンキナーゼRor2の役割
Project/Area Number |
04J04038
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Kobe University |
Research Fellow |
山本 裕之 神戸大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 受容体型チロシンキナーゼ / Ror2 / GSK-3 / シグナル伝達 / Wnt5a / MARK2 / PAR-1b / 神経系特異的欠損マウス / BAG3 |
Research Abstract |
受容体型チロシンキナーゼRor2は発生過程に必須の分子である。これまでに,Ror2はWnt non-canonical経路に関与し,Wnt5aと協調的に作用すること見出している。更に,最近我々は,Wnt5a刺激による細胞移動にRor2が必要であることを報告しており,また,その細胞移動にはRor2結合タンパク質であるFilamin Aが必要であることを報告している。しかしながら,Ror2を介したWnt non-canonicalシグナル伝達経路に関する機能は不明な点が多い。昨年度より,私はRor2のリガンドであるWnt5aを用いた解析により,細胞に発現する内在性Ror2がWnt5a刺激依存的にリン酸化されmobility shiftが起こることを見出した。更に,このWntシグナル伝達経路におけるRor2リン酸化の意義を明らかにする目的で,Ror2をリン酸化するキナーゼの探索を行ったところ,Wnt canonicalシグナル伝達経路の重要な制御因子であるGSK-3を候補分子として見出している。実際に,in vitroでの解析においてRor2はGSK-3によってリン酸化されることを明らかにしている。また,培養細胞によるGSK-3 inhibitor及びGSK-3のRNA干渉法を行なうことにより,Wnt5a依存的なRor2のリン酸化が抑制されることを見出している。また,Wnt5a刺激による細胞移動にはGSK-3が関与していることも明らかにしている。GSK-3がWnt non-canonical経路に関与することは,今まで報告されておらず,このような細胞内シグナル伝達機構の解明は,発生過程におけるWntシグナル伝達に関して新たに重要な知見が得られることが予想される。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)