Project/Area Number |
04J04267
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Research Fellow |
石井 卓 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 保型L関数 / ゼータ積分 / Whittaker関数 |
Research Abstract |
2次斜交群GSp(2)上の尖点保型表現IIに付随する保型L関数の解析的性質についての研究を行った。GSp(2)上には4次のオイラー積を持つスピノールL関数と5次のオイラー積を持つスタンダードL関数があり、それぞれに対していくつかの積分表示式(ゼータ積分)が知られている。しかしその(局所)ゼータ積分の計算はほとんどの場合、不分岐な有限素点に限られているためL関数の解析接続、関数等式など基本的性質すら満足に述べられていない。その溝を埋めるべく我々の周辺ではここ数年、実リー群Sp(2,R)上のWhittaker関数などの一般化された球関数の研究を進めその明示的な形を与えてきた。 スピノールL関数に対しては、森山知則氏(上智大学)と共同でNovodvorskyによるゼータ積分の計算を実行しIIがWhittaker模型を持ち、IIの無限成分が主系列表現を生成している場合に4次のガンマ因子を決定し、さらにL関数が整関数になることが証明できた。スタンダードL関数についても同様の設定で5次のガンマ因子の決定、L関数の解析的延長について示した。これらの計算ではSp(2,R)の主系列表現に付随するWhittaker関数のMellin-Barnes型の積分表示式を用いている。 また織田孝幸氏(東京大学)、平野幹氏(愛媛大学)と共同でSp(2,R)上の一般化された主系列表現に対する球関数(2変数の特殊関数とみなせる)の間の相互の関係を調べた。 さらに織田孝幸氏と共同でSL(3,R)の退化主系列表現に属する球関数について調べた。球関数の満たす偏微分方程式系を解析し重複度なし定理および球関数の明示公式を与え、3次のEpsteinゼータ関数のFourier展開の実態を明らかにした。これは3次体のHecke L関数の特殊値の研究を進めるための第一歩であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)