海水中の生物起源温暖化物質の濃度・同位体による地球化学的物質循環に関する研究
Project/Area Number |
04J04338
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Rakuno Gakuen University (2006) Tokyo Institute of Technology (2004-2005) |
Research Fellow |
吉田 磨 酪農学園大学, 環境システム学部, 講師
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | メタン / 太平洋 / 南極海 / 生物起源 / フラックス / 化学トレーサー / 安定同位体 / 物質循環 / 同位体 / 地球化学 / 温暖化 / 生物関連気体 / 南大洋 / オホーツク海 / 南太洋 |
Research Abstract |
炭素・水素安定同位体の手法を用いて、生物関連温暖化気体であるメタンの地球化学的物質循環の履歴を読み取る研究と海洋学への応用的研究を行うため、海洋地球研究船「みらい」によるMR05-05航海に参加して亜熱帯北太平洋、東シナ海で表層から深層まで、メタン濃度・炭素同位体比・水素同位体比を測定するためのサンプリングを行った。 また南極海でのメタン動態と化学トレーサーとしての応用を目的として、南極底層水形成域として注目されているインド洋セクターアデリー島沖ケルゲレン海台で、同様のサンプリングを行った。本研究はオーストラリア南極観測隊による南極海観測研究(ANARE)の一環である。 本年度は両航海で得られたサンプル約600本中のメタン濃度・炭素安定同位体比を改良型分離濃縮ラインGC/C/IRMSを用いて測定した。その結果太平洋では亜表層に極大を持つ外洋構造を示し、その直下で急激に酸化されてバックグラウンドメタン濃度を形成していること、東部北太平洋湧昇域では海洋から大気へ大量のメタンが逃散していること、インド洋セクターアデリー島沖ケルゲレン海台海域では動物プランクトンによる表層でのメタン生成や、一部海洋が大気からメタンを吸収している可能性が明らかになった。これらをサンディエゴで開かれた国際学会で発表し、2編の論文として投稿した。年度後期で水素同位体比の測定値を加えることでメタン生成とトレーサーとしてのメタンの応用に関してより詳細な解析をすすめる予定であったが、特別研究員(PD)を9月で辞退したため、今後は共同研究という体制の中で研究を進めていく予定である。 自身の研究のみならず、学部学生や大学院学生に対する教育活動のサポートも行ってきた。その結果は3月に開かれる学会やシンポジウムで発表される。サポートを継続し、この経験を新しい大学での教育活動に活かしていく所存である。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)