Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
現在,光ネットワークの普及や情報の大容量化に伴い,10Gbps以上の高速で動作する低コストの短距離伝送用光源が求められている.本研究では、これらの要求に応えるべく,温度特性・変調特性向上を実現するのに必要な,多層化や高歪化が可能な薄膜量子井戸構造に着目し,薄膜量子井戸活性層を有する高性能GaInAs(Sb)/GaAs面発光レーザの実現を目指し研究を行っていまる. 本年度は,GaInAs結晶実現に向けた条件探索と,GaInAs薄膜量子井戸レーザの特性評価を中心に行った.まず,MBE法による高歪GaInAs結晶の高品質化についての検討を行なった.低温・高As圧下において,低成長速度化により結晶品質が向上することを明らかにし,従来膜厚を有するレーザにおいて,世界最低レベルのレーザを実現した. 高品質なGaInAs結晶を実現したので,その結晶を活性層に有するGaInAs/GaAs薄膜量子井戸レーザを作製し,その適応性について実験的な検証を行った.従来の厚さの量子井戸に対し,同一組成,同一波長条件において,同等のしきい値特性を実現した.以上より,薄膜量子井戸が十分適応可能である事を実証した.また,薄膜量子井戸では,エネルギー準位差が拡大する.この影響を受けて,薄膜量子井戸により,従来構造に対し,温度特性が向上することを実証した.更に,多層量子井戸レーザを作製し,更なる特性温度向上を確認した.本研究より,分子ビーム成長法による高歪GaInAs成長技術を確立し,高性能化に向けた薄膜量子井戸構造の優位性を実証した.
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