マグマの脱水速度論に基づくマグマ上昇時間スケールの定量化
Project/Area Number |
04J04391
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | Osaka University (2005) Tokyo Institute of Technology (2004) |
Research Fellow |
奥村 聡 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | マグマ / 拡散 / 水 / シリケイトメルト / 火山噴火 / 時間スケール / マグマ上昇 / 脱水 / 反応 / ケイ酸塩メルト |
Research Abstract |
マグマの脱水速度を決定しマグマ上昇の時間スケールを考察することは,火山噴火のダイナミクスを理解し火山噴火の様式を予測するために重要である.本研究は,マグマの脱水速度を定量化し,マグマ上昇の時間スケールを考察することを目的とした. 本年度の主要な成果として次の3点が挙げられる.まず,第一に多様な化学組成をもつシリケイトメルト中の水の拡散係数を決定し,その化学組成依存性をモデル化した点である.この研究により多様な化学組成を持つマグマについて,噴火時の脱水をモデル化することが可能になった.この研究成果は,国際雑誌に発表した.また,関連成果を国内誌に投稿中である.第二は,シリケイトメルトの脱水機構としての拡散・反応モデルを構築した点である.この研究では,脱水機構を詳細に調べるため申請者が確立したシリケイトメルトの脱水その場観測実験を行った.また,拡散・反応モデルを構築し,そのモデルを基に数値実験を行った。この研究により,流紋岩質メルトの脱水はH_2O分子の拡散と2段階の反応モデル(H_2O分子⇔OHペアとOHペアの形成)で説明可能であることが示された.また,モデルに含まれる速度論的パラメーターの決定に成功した.この研究成果は,国際雑誌に投稿中である.最後に,これまでに決定された脱水速度と火山噴出物中に残る脱水の痕跡からマグマの上昇スケールについて考察を行った.そして,爆発的な噴火であるプリニー式噴火のマグマ上昇の時間スケールが〜1000秒程度であることを示した.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)