統計物理学的手法に基づくひずみありデータ圧縮のアルゴリズム開発
Project/Area Number |
04J04453
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sensitivity informatics/Soft computing
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Research Fellow |
保坂 忠明 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | ひずみありデータ圧縮 / 統計力学 / ビリーフプロパゲーション / 平均場近似 / 誤り指数 / パーセプトロン |
Research Abstract |
2元定常無記憶情報源から発生する原情報に対するひずみありデータ圧縮のアルゴリズム開発を行った.符号化方法については先行研究において提案しているパーセプトロンを用いた符号化方法によっており,その符号化方法を確率推論アルゴリズムであるビリーフプロパゲーションによって実現した.ビリーフプロパゲーションは統計力学における平均場近似の解を効率的に探索するアルゴリズムと捉えることができる.ビリーフプロパゲーションによるアルゴリズムの定式化だけでは,アルゴリズムは望ましい挙動を示さないのであるが,そこに発見法的ではあるものの慣性項を加えることにより一部の条件下では,これまで情報理論の範疇で報告されている結果よりも優れた結果が得られた. しかしながら,全体としてみた場合は提案アルゴリズムは,その収束性と性能面において改善を要している.今後はビリーフプロパゲーション以外のアルゴリズム(Concave-Convex ProcedureやSurvey Propagation)などの適用も視野に入れつつ改良を考察したいと考えている.また,アルゴリズムの挙動の理論解析も取り組みたいと考えている. ひずみありデータ圧縮ではアルゴリズム開発以外の理論的性能評価の面で進歩が見られた.上記のパーセプトロンを用いた符号化に対する誤り指数評価は特別研究員に採用される以前に解析していたが,その誤り指数評価の枠組みをランダム符号化に対して適用することができ,情報理論で知られる誤り指数の最適表現を統計力学の手法で正しく再導出した.これにより,提案していた誤り指数評価の枠組みそのものの正当性が検証されたことになる.この成果については,裏面記載の学術雑誌にて発表した.今後は多元情報源のひずみありデータ圧縮や連続変数の場合などに拡張し、情報理論では得られていない結果を導出することを目的とする.
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)