不安定核原子線共鳴法の開発と新領域核構造の系統的解明
Project/Area Number |
04J04466
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics 1
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Research Fellow |
三好 永哲 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 不安定核 / 原子線共鳴法 / 核構造 |
Research Abstract |
我々は広範に適応可能な核モーメント測定法として、不安定核原子ビーム共鳴法を提案し、その実現に向け開発を行ってきた。加速器実験に先駆け、独自のイオン源としてアーク放電を用いたイオン源を開発し、窒素イオンをイオン源としたイオン輸送チェンバーの開発を行った。その結果、直径1.0mmのノズルまでを含む、イオンの輸送および透過効率の測定を行い、3x10^<-3>の効率を得ることが出来た。また、独立行政法人理化学研究所において、サイクロトロン加速器および破砕片分離装置(RIPS)を用い、RI停止を兼ねたキャリアーガスとしてネオンを用いたチェンバーを使用した実験を行った。RI(イオン)として^<30>Alの入射実験を行い、輸送部分を窒素イオンを用いた実験時の0.1から0.7の効率まで改善でき、輸送から引き出しまでの全効率が10^<-2>の効率で現在は輸送可能となっていると考えている。 また、中性化機構の構築も行った。仕事関数の小さく、比較的安定して使用できるイットリウムを材質とした管を使用し、構築した。検出器としては四重極質量分析器(QMS)を用いて実験を行った。実験より、イットリウム製の管を用いた測定と、比較のために用いた、ステンレス製の管を用いた測定との間で有意な差を測定することが出来た。これは、イットリウム管が中性化機構として有意に機能している実験的証拠となる。また、このデータから、中性化効率が0.5以上と見積もられる。これらの結果は、最終目標である不安定核原子ビーム共鳴法の完成に向けての重要な基礎となる。 本研究で拓いた測定手法の今後の展開は以下のように進められる: 上記の中性化効率を基礎に、六極磁石及び四極磁石を用いたスピン選別系、RF磁場によるスピン遷移装置のテストを行い、装置の性能評価と装置開発を終える。その暁には、広範な不安定核領域の原子核のモーメント測定が系統的に行われる予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)