高効率光水素発生系の構築を目指したタンパク質間電子伝達機構の解明
Project/Area Number |
04J04644
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Catalyst/Resource chemical process
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Research Fellow |
飯田 慎 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | チトクロームc_3 / ヒドロゲナーゼ / 非天然アミノ酸 / 部位特異的結合 / 部位特異的固定化 / ビオローゲン |
Research Abstract |
硫酸還元菌由来チトクロームc_3は、c型ヘムを4つ有するヘムタンパク質である。これら4つのヘムはいずれもタンパク質表面に存在するため、それぞれのヘムの機能を立体構造から推測することは困難である。そこで、チトクロームc_3の機能解析を行うためには、特定のヘムに対する電子授受を行なう必要がある。本年度は、特定のヘムに対する電子授受を行なうため、電極への部位特異的固定化や酸化還元物質の部位特異的結合を行なうことを目的とした。そこで、昨年度調製に成功した非天然アミノ酸導入チトクロームc_3を用い、部位特異的固定化および部位特異的ビオローゲン結合を試みた。非天然アミノ酸として3重結合を有すチロシン誘導体を用いたため、アジド基との選択的な反応を行なうことができる。したがって、チトクロームc_3に導入した非天然アミノ酸の3重結合を用いることによって、部位特異的な結合を行なうことができると予想される。まず、非天然アミノ酸導入チトクロームc_3固定化電極を調製した結果、チトクロームc_3が単分子で結合していることが分かった。したがって、非天然アミノ酸の部位で位置選択的な固定化を行なうことができたといえる。続いて、部位特異的ビオローゲン結合チトクロームc_3の調製を行った。結合したビオローゲンとチトクロームc_3中のヘムとの間での電子移動反応を行なった結果、ビオローゲンとヘムとの間で分子内電子移動が進行することがわかった。異なる部位での電子移動を比較した結果、ヘム1近傍において電子を受容しやすいことが示された。これらの結果を用い、光増感剤であるルテニウム錯体を用い、ビオローゲン結合チトクロームc_3の光還元を行った。その結果、ビオローゲンを経由したチトクロームc_3への電子移動が認められた。これは、当初の目的である高効率光水素発生系の構築に繋がる結果であるといえる。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article] N-terminus methylation of Desulfovibrio vulgaris (Miyazaki) F cytochrome c_3.2007
Author(s)
Iida, S., Kawano, Y., Asakura, N., Tabata, K., Okura, I., Kamachi, T.
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Journal Title
Chemistry Letter 36・1
Pages: 184-185
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