細胞接着様ドメインをもつ新規膜7回貫通型分子Ig-Heptaの機能解析
Project/Area Number |
04J04684
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Research Fellow |
福澤 拓 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | GPCRs / 7回膜貫通型受容体 / ノックアウトマウス / lg-Hepta / GPR116 / サーファクタント / 肺 / 呼吸器疾患 / GPCR / Processing / Furin |
Research Abstract |
前年度の業績により得られたlg-Hepta/GPR116欠損マウスを用いて解析を行った。lg-Hepta欠損マウスにはレポーター遺伝子であるLacZが組み込まれており,β-galactosi-dase染色法により,lg-Heptaを発現している細胞の同定を試みた。染色の結果,lg-Heptaは肺胞II型細胞,気管支細胞,腎臓の集合管の間在細胞,様々な組織の毛細血管内皮細胞に発現することが確認された。 以前の私達のノザン解析からlg-Heptaは,肺に最も多く発現していることが分かっており,肺胞II型細胞に着目し解析を進めた。肺胞II型細胞は,脂質と4種類の蛋白質からなるサーファクタントを分泌する特性をもつ。サーファクタントは肺胞内の表面張力を下げることにより,肺が虚脱するのを防ぐ役割をもつ。また,細菌やウイルスに対してオプソニン作用を示す。このサーファクタントの合成,分泌を担う肺胞II型細胞の活性の変化を調べるため,野生型およびlg-Hepta欠損マウスの肺よりサーファクタントを採取し定量を行った。その結果,lg-Hepta欠損マウスでは野生型マウスに比べ,脂質と蛋白質の両方が著しく増加していることが確認された。また,欠損マウスにおけるサーファクタントの過分泌は電子顕微鏡観察によっても確認することができた。 生体内においてサーファクタントの量は,ほぼ一定に保たれる必要があるが,それを調節するための分子機構に関しては未解明の部分が多い。本研究の結果はlg-Heptaが生体内で,サーファクタント量の制御に関与していることを示唆するものである。また,肺胞蛋白症や呼吸窮迫症候群などサーファクタントの分泌異常によって起こる病気が複数存在しており,今後それらとlg-Heptaとの関連についても調べる必要がある。なお,これらの研究成果に関しては現在学術誌に投稿中である。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)