樹脂の表面改質を利用するナノ粒子複合ポリイミドの合成および機能特性に関する研究
Project/Area Number |
04J04696
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials/Devices
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
池田 慎吾 甲南大学, 自然科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ポリイミド樹脂 / 銅ナノ粒子 / 実装材料 / 表面改質 / 密着性 / 界面構造 / 回路形成 |
Research Abstract |
ポリイミド樹脂内に導入した銅イオンの還元処理条件(還元剤濃度および還元温度)を系統的に変化させた結果,樹脂表層部に形成する銅薄膜の微細構造が還元条件に応じて変化することが明らかとなりました。具体的には,高濃度・高温条件下で還元を行った場合,銅微粒子が樹脂表層に分散したグラニュラ層構造が構築されることがわかりました。このことから銅イオンの還元速度を変化させることにより,樹脂表面に形成する銅薄膜の微細構造を制御することが可能であるという非常に興味深い新たな知見が得られました。また,このようなグラニュラ層状の銅薄膜に対し直接電気銅めっきを行うことにより形成した銅めっき皮膜の密着強度は良好な値を示しました。一方,低濃度・低温条件下にて還元処理を行った試料においては,銅薄膜と樹脂層との間には明確な界面が存在しており,銅めっき皮膜の密着強度は低いことがわかりました。赤外吸収分光全反射測定法により剥離試験後の剥離界面について分析を行った結果,低い密着強度を示した試料においては,銅・樹脂界面において剥離が生じているのに対し,高い密着強度を得た試料では,樹脂内部において剥離が生じていることがわかりました。これは,銅・樹脂界面にグラニュラ層が存在した場合,銅・樹脂間の密着強度が向上し,これが樹脂基板の凝集破壊エネルギーを上回ったことを示しています。本研究により,銅・ポリイミド樹脂界面におけるナノサイズ銅微粒子を介した新たな金属・樹脂界面接合について新たな可能性が見出されました。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)