プロトン伝導性イオン性液体と無加湿中温型燃料電池用高分子固体電解質膜への展開
Project/Area Number |
04J04877
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials/Devices
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Research Institution | Yokohama National University |
Research Fellow |
中本 博文 横浜国立大学, 工学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | イオン液体 / プロトン輸送機構 / イオン液体構造 / 水素酸化 / 酸素還元 / 燃料電池 / 発電特性 / アルキルアミン / オキソ酸 / 水素の酸化特性 / 酸素の還元特性 / 電極触媒 / 高分子電解質膜 |
Research Abstract |
本年度は一つ目にイオン液体中でのイオン伝導性と構造や、Pt電極上での水素の酸化、酸素の還元挙動など燃料電池用電解質として用いる際に重要となる特性の詳細について調べた.2つ目に、融点が低いだけでなく、耐熱性、イオン伝導性、酸素還元特性が優れていた新規イオン液体である[dema][T_fOH]の発電試験を行い、他のイオン液体や既存の酸性水溶液との比較や、温度依存性、耐久試験を行うことで燃料電池用電解質としての可能性について調査した。 1つ目の結果については、磁場勾配NMRを用いて、イオン輸送の温度依存性を評価し、NMRによってプロトンの状態を調べた。また理論計算により、実験結果との整合性やイオン構造の温度依存性についても調べた。その結果、同じカチオン構造でも、アニオンの種類によりその構造が異なること、また酸由来の活性プロトンが塩基と共有結合ではなく、水素結合しているときに速いプロトン輸送機構であるGrotthuss mechanismが発現することを明らかにした。また水素の酸化、酸素の還元は吸着種でるアニオンの構造により大きく異なり、その中でも[dema][T_fOH]は酸素還元が良いことが明らかとなった。 2つ目の結果については、イオン液体を電解質として用いて簡易燃料電池を作成し、[dema][T_fOH]の発電特性を調べた結果、発電特性は温度とともに飛躍的に向上することが明らかとなった。また発電において既存の酸性水溶液とは異なり水素の酸化反応が律速しているが、硫酸やリン酸型燃料電池の電解質でもある無水リン酸よりも取り出すことができる電流密度が高く、超電力も300時間以上安定であるなど耐久性も良好であるため、この[dema][T_fOH]が燃料電池用電解質として有望であることを明らかにした。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)