Project/Area Number |
04J05228
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Risk sciences of radiation/Chemicals
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中野 敏彰 広島大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | NO / cross-link / DNA修復 / 突然変異 / Oxanine |
Research Abstract |
一酸化窒素はDNA塩基の脱アミノ化を誘発し、グアニンからはキサンチンとオキザニン(Oxa)が生成する。これまでの研究で、Oxaは生体内物質とクロスリンクし、二次的損傷に変化するとを明らかにした。本研究では、これらの遺伝的影響と修復機構を検討した。 まず遺伝的影響を検討するため、Oxaおよびスペルミン(Sp)とクロスリンクしたOxa(Oxa-Sp)を含むオリゴヌクレオチドを鋳型としてin vitroでDNA複製を行い複製が阻害される部位、複製阻害の強さ、損傷部位に取り込まれるヌクレオチドを解析した。OxaおよびOXA-Spは、それぞれ中程度および強い複製阻害効果を示した。Oxaには、dCMPおよびdTMPが1:0.72の効率で取り込まれ、Oxa-SpにはdAMPが低い効率で取り込まれた。よって、Oxaは中程度の致死効果を示すが、損傷乗り越え合成(TLS)が起こるとG:C-A:T transitionを誘発すること、一方Oxa-Spは強い致死効果を示すが、TLSが起こるとG:C-T:A transversionを誘発することが示された。 次に修復機構を検討するため、塩基除去修復酵素を用いてOxaに対する除去活性を検討したが、その結果これらのOxaに対する除去活性は極めて弱かった。一方、Oxa-Spに対する活性は用いたすべての塩基除去修復酵素で認められなかった。Oxa-Spはかさ高い損傷であることから、ヌクレオチド除去修復(NER)機構により修復される可能性が高い。そこで、UvrABCヌクレアーゼおよび細胞粗抽出物を用いて、Oxa-Spに対するNER切断活性を検討した。Oxaを含む基質は切断されなかったが、Oxa-Sp含む基質は効率良く切断され、Oxa-SpがNER機構により修復されることが明らかとなった。
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