Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
近年,性腺刺激ホルモンの刺激によりEGF-like growth factor(Amphiregulin; AREG, Epiregulin; EREG)が順粒層細胞および卵丘細胞において発現し,EGF受容体を介してparacrine的あるいはautocrine的に卵丘細胞を刺激し,卵丘細胞の膨潤を誘起させることが報告された.AREG, EREGの分泌には,proteaseによる修飾が必要であるが,排卵過程において,AREGおよびEREGを切断・分泌させるproteaseに関する報告はこれまで全く無い.近年,マウスは胚性幹細胞においてADAM17IがAREGおよびEREGを細胞膜表面から切断させることが報告された.我々は,マウス卵丘細胞のマイクロアレイ解析からADAM17が排卵過程に発現していることを見出したことから,ブタ卵丘細胞卵子複合体(COCs)の体外培養系を用いて,卵丘細胞における詳細な役割を検討した.ブタCOCsをFSH+LH添加培地で培養し,ADAM17発現量と活性値を検出した結果,ADAM17発現は,培養10時間後から有意に増加し,40時間まで維持していた.活性値も同様の傾向を示した.FSH+LH添加培地にADAM17阻害剤(TAPI-2)を添加して培養すると,FSH, LHにより誘起される高い活性は,TAPI-2により完全に抑制され,AREGおよびEREGにより活性化されるERK1/2,卵丘細胞の膨潤が低下された.さらに,ラット順位層細胞(GC)に4dam]7siKNAを導入すると,Adam17siRNAは,FSHにより誘導されるERK1/2のリン酸化を抑制したこと,活性型AREGの添加によりその抑制は回復したことから,ADAM17の発現が,EGF-like growth factorを活性型へと変化させ,EGF受容体を刺激する結果,卵丘細胞の膨潤が誘起されることが明らかとなった.
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