蛋白質リン酸化酵素GSK-3を介する細胞運動制御の分子機構
Project/Area Number |
04J05266
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Research Fellow |
麓 勝己 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | GSK-3 / Bicaudal-D / 中心体 / 微小管 / ninein / Rab6 / CSK-3 / RNAi / hBICD1 / ダイニン / 微小管形成中心 |
Research Abstract |
本研究ではGSK-3による細胞運動調節機構を分子レベルで明らかすることを目的としている。私はこれまでに、GSK-3結合蛋白質Bicaudal-D(BICD)がGSK-3によるリン酸化依存的に微小管を中心体に結合し、微小管の空間的配向を制御する可能性を見出した。今年度は、1)BICDIとnineinが結合することを見出したこと(nineinは微小管を中心体に結合する蛋白質として知られている)、2)BICD結合蛋白質Rab6をノックダウンしても微小管と中心体の結合には影響がなかったこと、の二点を見出した。 以上の結果より、BICDは中心体蛋白質nineinを中心体に輸送する機能を持つこと、BICDによる微小管と中心体との結合にはnineinが必要であることが考えられた。また、BICD-Rab6複合体はBICD-GSK-3複合体とはことなる機能を有する複合体であることが示唆された。 さらに私はGSK-3結合蛋白質としてBICDの他に、AIP(Aurora-A interacting protein)を同定した。Aurora-Aは細胞分裂期に形成される紡錘体形成に必須なセリンスレオニンキナーゼであり、その発現レベルの異常が癌と相関していることが知られている。AIPはAurora-Aと結合し、分解を促進することが報告されている蛋白質であるが、AIPの細胞分裂に対する影響は解析されていなかった。現在までに、1)AIPをノックダウンするとAurora-A蛋白質が増加し、細胞分裂期の進行が抑制されること、2)GSK-3はAIPと直接結合し、リン酸化することによりAIPとAurora-Aとの結合を阻害すること、を見出している。これらのことから、GSK-3はAIPを介し、Aurora-Aの蛋白質量を制御しすることにより、細胞分裂の進行に関与していることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)