Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
昨年度の研究で使用していた計算コードでは、自己無撞着なRPA方程式を解くのに低エネルギー解から一本一本求める手法を用いていた。これは個々の解の性質分かり易い利点があるものの、高エネルギー励起状態を得るには膨大な計算時間が掛かり、遷移強度全体を議論するには不向きであった。また低励起状態を議論する際には、巨大共鳴に埋もれてしまうかどうかが問題になるなど、高いエネルギーまでRPA方程式を解く必要があった。そこで、任意のエネルギーと幅を持った励起状態が得られる様にRPA計算のコードを新たに作成した。個々の状態を議論するのに適したコードと全体を見渡すのに適したコード、この相補的な二つを併用する事で、今後の議論がより強固なものになると期待される。新たに作成したコードでは、時間依存のHartree-Fock(TDHF)方程式の線形化として得られるRPA方程式を、TDHFを数値的に線形化する事で得ている。これにより、非常に煩雑な残留相互作用の計算を回避でき、平均場計算の簡単な拡張によってRPA方程式が解けるので、コードの作成自体が容易になった。この手法を用いれば、対相関までを考慮に入れた自己無撞着なquasiparticle-RPA方程式の計算コードの作成も比較的簡易なものになる。
All 2006 Other
All Journal Article (3 results)
Nuclear Physics A 768
Pages: 61-79
Physica Scripta (未定)(掲載予定)
The European Physical Journal (発表予定)