Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
新しい高度軸軸受を開発し、従来の望遠鏡に対して1/10に近い軽量化に成功した。この新しい軸受構造は主鏡セルを裏側から直接支えることが出来、セルの強度を格段に向上させた。また、2.5mの主鏡を載せることを想定した実験的な鏡筒を開発した。鏡筒には軽量なトラス構造を用い、従来構造に較べて強度を維持しつつ、軽量化を達成した。また低コストなリニアテープエンコーダを円弧状の軸受に取り付けることで、高分解能(=0″.0025/pls)な角度読取装置を実現した。超軽量望遠鏡架台の方位軸構造を開発した。新しい高度軸軸受構造により、巨大な方位回転テーブルが不要となり、さらに架台を軽量化できた。また、積極的に方位ベース構造を軽量かつ柔軟に設計することで、方位軸の水準面を支持点で調節可能とし、高精度な方位軸軸受を実現した。望遠鏡架台の新機軸部分の性能評価はほぼ完了しつつある。さらに、最近に行った屋外での試験では観測高度35度から85度の全天において指向精度3.4秒角、追尾精度0.4秒角/10分間追尾を達成した。この値は実用に十分耐えうるものである。しかも、この試験では棊礎の傾きなどの基本的な補正パラメータを導入したのみであり、さらに高い精度が期待できる。この架台の性能が実証され、本研究の重要な開発要素に達成の目処が付いた。
All 2005 2004
All Journal Article (1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)
Proc.Of SPIE 5495
Pages: 518-525