Project/Area Number |
04J05818
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Nagoya University |
Research Fellow |
西村 隆史 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 神経細胞 / 細胞極性 / 細胞骨格 / 低分子量GTP結合蛋白質 / スパイン形成 / 軸索 |
Research Abstract |
脳組織を形成する神経細胞は、高度に統合された情報伝達を行う。神経細胞は、発生過程において1本の軸索と複数の樹状突起を形成し、形態的にも機能的にも極性を有した細胞である。樹状突起は、他の神経細胞からの情報を受け取るために、スパインと呼ばれる後シナプス部を形成する。スパインでは神経伝達物質を受け取る受容体が局在し、前シナプスからのシグナルを受け取る。 申請者は、様々な細胞で極性形成に関与するPAR複合体に着目し、神経細胞の極性形成における機能解析を行った。以前の報告により、申請者はPAR複合体が伸長しつつある神経軸索の先端に局在し、その局在化が神経細胞の極性形成に重要であることを報告した(Nishimura et al., Nature Cell Biology, 2005)。しかし、神経突起先端で何をしているのか、PAR複合体の作用機構は不明であった。本研究で、PAR複合体が低分子量GTP結合蛋白質Cdc42のシグナルをRacへと伝え、アクチン細胞骨格の再構築を制御することを見出した(Nishimura et al., Nature Cell Biology, 2006)。PAR-3は、低分子量GTP結合蛋白質Rac活性化因子であるSTEFおよびTiamlと直接結合すること、siRNAを用いたPAR-3の発現抑制によりCdc42によるRacの活性化が抑制されることを明らかにした。 また申請者は、細胞内取り込みに関与するアダプター蛋白質Numbが樹状突起に形成されるスパインに局在することを見出した(Nishimura et al., Molecular Biology of the Cell, 2006)。Numbの発現抑制により、スパインの形態異常が観察された。Numbの作用機構を明らかにする目的で、Numbの結合蛋白質を探索した。結果、NumbはCdc42の特異的活性化因子であるintersectinと直接結合し、intersectinを活性化することが明らかとなった。またNumbは、神経伝達物質受容体であるNMDA受容体およびシグナル受容体であるEphB2と相互作用した。よって、Numbは神経伝達物質の下流でアクチン細胞骨格の再構築を制御し、スパインの形態形成に関与していると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)