Project/Area Number |
04J05887
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics/Chemical physics
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Research Institution | Nagoya University |
Research Fellow |
左右田 稔 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | コバルト酸化物 / 中性子散乱 / 磁気構造 / フラストレーション / スピン状態 |
Research Abstract |
酸化物中のCoイオンのスピン状態(もしくは電子状態)は局所構造に敏感で温度の変化によってもしばしば移りかわり、その物性もそれに伴って多様に変化する。酸素欠損型ペロブスカイトRBaCo_2O_<5+δ>(R=Y,希土類元素)のδ=0.5では、欠損のオーダーによりCoO_6八面体とCoO_5ピラミッドが頂点連結型の規則的配列をとるが、そこでは磁気特性や電子輸送特性が劇的な温度変化を示す。Coスピン状態と局所構造の関係を明らかにするために、以前RBaCo_2O_<5+δ>(R=Nd, Tb)単結晶を用いた中性子散乱実験を行い、磁気構造を解析した。これらの結果から、Coスピン状態は酸素の局所配列だけでなく、Rのイオン半径にも依存することを直接的に示した。その結果を発表した後、または同時期に、他グループから様々な磁気構造が提案されたが、中性子散乱実験に加えてNMR測定を行い、自分達の磁気構造がこの二種類の実験の結果を説明する唯一のものであることを証明した。 Coスピン状態と局所構造(CoO_6 or CoO_5)の関係に注目してRBaCo_2O_<5+δ>の研究を行ってきたが、さらにCoO_4四面体をもつRBaCo_4O_7を取り上げた。この系はCoがカゴメ格子と三角格子を形成し、それらが交互に積層しているのでフラストレーションの面から注目される。この系の磁性を明らかにするために、YBaCo_4O_7、LuBaCo_4O_7単結晶を用いた中性子散乱実験を行ったところ、三角格子またはカゴメ格子のどちらか一方の副格子上のモーメントだけからの磁気反射が各々の格子に対応するQ-pointに観測されたが、それらはともに120°構造を基本にした磁気構造が実現していることを示している。また、YBaCo_4O_7とLuBaCo_4O_7では低温磁性が異なっており、それぞれに観測される構造変化の違いと密接に関係していると思われる。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)