流体と水面波を記述する非線形偏微分方程式の適切性と解の挙動について
Project/Area Number |
04J06513
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Global analysis
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Research Institution | Tohoku University (2005) Kyushu University (2004) |
Research Fellow |
瀬片 純市 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 分散型方程式 / 適切性 / 漸近解析 / 渦系運動 / 水面波 / 渦糸 / 初期値問題 / 漸近挙動 / 安定性 / 特異積分作用素 |
Research Abstract |
今年度は渦糸の運動の時間無限大における振る舞いを考察するため,その近似モデルである4階非線形シュレディンガー型方程式の解の漸近挙動について研究を行った.この近似方程式の非線形相互作用は冪乗型相互作用であるが,非線形項の冪が3のとき物理学的に重要となる.数学的には非線形項の冪が小さい場合(3以下の場合),非線形項の影響によりその方程式の解の漸近挙動が線形化方程式の解と異なることが知られており数学的な取り扱いが難しくなる.ここでは非線形項の影響を考慮した漸近形を考え,この漸近形に近づくような4階非線形シュレディンガー型方程式の解を見つけることができた.より詳しくは,与えられた漸近状態の大きさが小さくモーメント条件(つまり平均が0)の場合,この漸近形に近づくような方程式の解を見つけることができた. また,今年度は4階非線形シュレディンガー型方程式の解の漸近挙動と非線形項の形状との関連性を調べるため,上の問題の他に次の2つの問題についても考察した:(1)上の問題においては非線形項の係数は実数であったがその係数を複素数(この場合非線形項は消散性を持つ)にした場合どうなるか?(2)ゲージ不変性がない場合,解の挙動はどうなるか? (1)については非線形項の係数が負の場合,消散構造により,与えられた漸近状態の大きさが大きくともモーメント条件(つまり平均が0)を満たすならば,この漸近形に近づくような方程式の解の存在を示すことができた.(2)については非線形項の影響は解の漸近形に現れない,つまりゲージ不変性を持たない3次の非線形項を持つ4階非線形シュレディンガー型方程式の解は対応する線形化方程式の解に近づくということがわかった.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)