新規包接試薬を用いた環境調和型抽出プロセスの開発と特異反応場における機能発現
Project/Area Number |
04J06610
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Properties in chemical engineering process/Transfer operation/Unit operation
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Research Institution | Kyushu University |
Research Fellow |
下条 晃司郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | イオン性液体 / カリックスアレーン / クラウンエーテル / 溶媒抽出法 / タンパク質 / 金属イオン |
Research Abstract |
本研究は大環状化合物を抽出剤に、不揮発性・不燃性であるイオン性液体を抽出媒体として適用し、高効率かつ環境調和型の抽出プロセスを構築することを目的としている。 近年、抽出工学の分野では環境負荷の小さい抽出媒体としてイオン性液体が大きな注目を浴びている。しかしながら、問題点として(1)イオン性液体に溶解する抽出剤が少ない(2)目的物の回収操作である逆抽出が困難であるという欠点を抱えている。そこで筆者は高い分子認識能を有するカリックスアレーンにピリジル基を導入することによって、イオン性液体への可溶化を達成し、金属イオンに対する抽出能が従来の有機溶媒を使用した系に比べ大幅に向上することを明らかにした。またpH制御という容易な操作でイオン性液体中に抽出された金属イオンの回収が可能であることを示した。 また、生体分子であるタンパク質(シトクロムc)をイオン性液体に抽出することを検討した。イオン性液体として、アルキル基以外に水酸基、エーテル基、ウレア基を有する種々のイオン性液体を新規に合成し、抽出剤にクラウンエーテルを用いた結果、水酸基を有するイオン性液体が最も高効率にシトクロムcを抽出することを明らかにした。さらに、シトクロムcの酸化触媒機能について検討した結果、イオン性液体を用いることによって水系よりも高いペルオキシダーゼ活性が発現することを見い出した。 以上の研究成果は、環境調和型抽出技術の新たな可能性を示すものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)