Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
[1]JAK-STAT1経路シミュレータの解析 シグナル伝達経路のひとつとして知られるJAK-STAT1経路において,STAT1は防御に関わる様々な遺伝子の転写因子として働く.STAT1が核へ移行し転写を誘導するには,それらのダイマー化が必要であるが,それにより実現されるシステムの有利性に注目し,実験データに基づいて構築されたJAK-STAT1経路のシミュレータ(Yamada et al. ; 2003)およびそれを改変したtoy modelを用いて解析を行った.昨年度の段階では,各モデルに含まれるパラメータ値の再推定など不十分な点が残されていたが,Dr.Jin Yangの協力を得て解決することができた.STAT1がダイマー化されることによって,JAK/STAT1経路は,シグナル量に対してより非線形性の強い応答を実現し,様々な反応係数のゆらぎに対して頑強な応答を実現できることがわかった. [2]C型肝炎ウイルス-薬剤動態;パラメータ推定値の精度の向上 昨年度に引き続き,Dr.A.S.Perelsonの研究室を再訪問し,資料収集を行った.従来,患者の治療に必要とされるウイルス-薬剤動態のパラメータ推定は,血中ウイルス量の時系列データを用いて行われてきたが,薬剤動態が従来の薬よりも複雑な新薬"ペグインターフェロンα2b"による治療下では,推定値が大きな誤差を含む危険性が指摘され,血中薬剤量データを併用した複雑な解析が試みられてきた(Talal et al.2006).しかしながら,血中薬剤量のアッセイは,技術的経済的な問題から,治療の主流としては用いられていない.よって研究代表者らは,血中ウイルス量データのみを用いて正確な推定値を得ることを目ざし,新しいモデルを導出,その精度の解析を行った. 以上二報の論文を現在投稿中である.
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