SOCS1およびSOCS3によるT細胞制御機構の解明
Project/Area Number |
04J06641
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Kyushu University |
Research Fellow |
盛 裕之 九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | インスリン / STAT3 / SOCS3 / ノックアウトマウス / 糖尿病 / 肥満 / 抵抗性 / シグナル伝達 / レプチン |
Research Abstract |
近年炎症と糖尿病の関わりが注目され、TNFαやIL-6などの炎症性サイトカインはinsulin抵抗性に関わると報告されている。SOCS3はIL-6などで発現誘導されそのシグナルを抑制する。近年SOCS3は炎症性サイトカインのみならずinsulin、レプチン、レジスチン、アンジオポエチンなどでも誘導される他、insulinシグナルに重要なIRSに結合しシグナルを抑制することが報告され、SOCS3がinsulin抵抗性を惹起することで注目を浴びている。そこで今回insulinの重要な標的臓器である肝臓特異的SOCS3KOマウス(L-SOCS3KO)を作成しその生理的な機能を解析した。 Euglycemic-hyperinsulinemic glucose clampを用いた解析で肝臓からの糖新生はL-SOCS3KOマウスではinsulinにより効果的に抑制された。またinsulinのシグナルはIRS1、IRS2、AKTのリン酸化が亢進していた。これらの結果からL-SOCS3KOマウスの肝臓はinsulin感受性であることが分かった。しかし、驚いたことに、L-SOCS3KOマウスは加齢に伴い肥満となり、高insulin血症と軽度高血糖を示した。糖負荷やinsulin負荷テストでもinsulin抵抗性であった。さらに高脂肪食を与えると高血糖、高insulin血症、高脂肪血症となった。そこでinsulin投与時の筋肉のinsulinシグナルを調べるとL-SOCS3KOマウスはAKTのリン酸化は低下していた。すなわち肝臓のSOCS3は肝臓においてinsulin抵抗性働いているが、全身においては逆に肝臓でSOCS3がなくなるとinsulin抵抗性になることが示された。また膵臓特異的なインスリンCreマウスとの交配によってβ細胞特異的なコンデショナルノックアウトマウスも完成している。このSOCS3欠損マウスはSTZなどを用いた急性および慢性の膵臓炎および高脂肪食、高血糖によるインスリン抵抗性が著しく改善され(図2参照)、単離β細胞もIFNγ、STZ、小胞体ストレスなど多くのアポトーシス誘導に抵抗性を示した。さらに我々は脂肪細胞特異的SOCS3欠損マウス、SOCS1コンデショナルノックアウトマウスも作製中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)