情報蓄積デバイスとしての分子マトリクス(行列)の構築
Project/Area Number |
04J06761
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Kyushu University |
Research Fellow |
杉本 貴裕 九州大学, 大学院工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 水素結合 / 分子錯体 / マトリクス(行列) / 色素 / 配列情報 |
Research Abstract |
1.緒言 これまでに我々は不斉触媒として知られるPYBOX配位子が第二級アンモニウム塩と錯体形成することで、直交型の分子錯体を生成することを明らかとしている。本研究ではこの分子錯体を利用して環状錯体マトリクス(行列)を形成し、この錯体構造中に導入した官能基(分子)配列情報を光により読み出すことが可能な情報蓄積デバイスの構築を検討する。 2.実験 前年度までに、色素分子を介してPYBOX配位子を二量化した化合物と第二級アンモニウム塩オリゴマーの錯形成により、マトリクス(行列)を構築し、構造中における色素の配列情報を読み出すことに成功している。本年度は、色素導入PYBOX二量体と錯体形成させる第二級アンモニウム塩をポリマーおよびスターポリマーとすることで、数μmサイズのマトリクス(行列)の構築を検討した。 3.結果と考察 第二級アンモニウム塩ポリマーおよびスターポリマーを合成し、同定を^1H-NMRスペクトル測定により行った。続いて、まず、色素導入PYBOX二量体と第二級アンモニウム塩ポリマーの錯化挙動の検討を行った。両化合物の混合溶液について、UVスペクトル測定を行った結果、マトリクス構造に特有のスペクトルを与えることが明らかとなった。さらに、AFMによるモルフォロジー観察を行った結果、数μmオーダーに発達したマトリクス構造を観察することができた。引き続き、第二級アンモニウム塩スターポリマーとの錯化挙動を検討した。UVスペクトル測定の結果は、やはりマトリクス構造の形成を示唆する結果が得られた。さらに、錯体のAFM像は数μm領域にまで発達した二次元マトリクス構造を確認することができた。 以上本年度の研究により、色素導入PYBOX二量体と第二級アンモニウム塩ポリマーおよびスターポリマーを混合することで数μmサイズにまで発達したマトリクス(行列)構造の構築が可能であることが明らかとなった。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)