新規触媒反応場としての多孔質ファイバーコンポジットの材料設計
Project/Area Number |
04J06768
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
林産科学・木質工学
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Research Institution | Kyushu University |
Research Fellow |
深堀 秀史 九州大学, 大学院農学研究院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ペーパー構造体触媒 / 抄紙技術 / 空隙構造 / 多孔質材料 / 物質・熱輸送 / 水素製造 / 熱流体解析 / メタノール改質 / ペーパー成型 / 燃料電池 / メタノール水蒸気改質 / 多孔質構造 / シート成型 / 光触媒分解 / 酸化チタン |
Research Abstract |
抄紙技術の応用により、無機セラミック繊維から成る多孔質ペーパー構造体内部に、水蒸気改質用触媒粉末を担持した「ペーパー触媒」を調製し、燃料電池用水素製造プロセスに供した。抄紙技術により製造されたペーパー触媒は、通常の紙と同様に高い成型性と二次加工性を有していた。また、粉末状触媒に匹敵する高いメタノール転化率を示し、実用性と高い触媒性能を併せ持った新規触媒材料であることが示された。ペーパー内部の空隙が良好なガス流路となり、触媒周辺の熱・物質輸送が促進されたためと推察される。さらに、固体高分子型燃料電池の触媒毒となるCOの副生が抑制されるという良好な結果も得られた。 次に、ペーパー触媒の構造と触媒性能との相関を検討するため、空隙構造の異なるペーパーを調製して触媒性能を比較した。空隙容量によってメタノール転化率やCO濃度が変化し、ペーパー空隙が改質性能に影響することが示された。また、熱伝導性繊維である炭化ケイ素(SiC)繊維を配合したペーパーを調製したところ、従来のペーパー触媒よりもメタノール転化率が向上およびCO濃度が低下した。触媒層内部まで効率的に熱が供給され、ペーパー内部の触媒が有効に機能したためと思われる。また、SiC繊維配合ペーパーでは、COの主生成反応である水性逆シフト反応(H_2+CO_2→CO+H_2O)の抑制が確認された。触媒層の熱分布が均一になり、逆シフト反応が進行しにくい環境が整うことで、CO濃度の減少につながったと考えられる。ペーパーの空隙構造に加えて、繊維の熱的性質が改質性能に大きく影響することは、コンピューターを用いた熱流体解析によっても示されており、これらを制御することで高効率・高純度の水素生産が可能になると思われる。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)