Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
平成18年度は研究計画に従って、主に自由種数1の結び目が持つザイフェルト曲面の枚数に関する研究、種数1のザイフェルト曲面を5枚以上持つ双曲的結び目の外部の構造に関する研究を行った。前者については研究成果をとりまとめ、7月に広島大学で開催された国際会議にて発表を行った。後者については現在も進展しており、結び目フロアホモロジーとの関係が最近海外の研究者によって示唆されたため、今後も重要な研究課題として考える。なお、関連する研究として種数が2以上の双曲的結び口が許容する最小種数ザイフェルト曲面に関しては種数1の場合とは違い普遍的な上限は無いことがわかり、これに関しては学術雑誌に論文の掲載が予定されている。また、8月に北海道で行われた結び目のクロスキャップ数に関する研究会においては、前年度から取り組んできた本質的タングル分解とクロスキャップ数の関係に関する結果発表と問題提起を行った。これらの研究に加え、年度末にはブルニアン絡み目に沿ったデーン手術では非分離球面が生成されないことがわかり、その応用として空間グラフを含む曲面の種数の下からの評価を与えた。これに関しては現在論文を雑誌に投稿している。また、12月に外国人研究者を交えて小研究会を主催し、そこでは狭義n-自明な結び目の性質、狭義n-自明な絡み目が持つザイフェルト曲面の性質、トーラス結び目で分岐する被覆空間のキャッソン不変量、レンズ空間を生成するデーン手術を許容する結び目のファーバー性、レンズ空間を生成するデーン手術を許容する結び目の被覆結び目の図式、種数1の双曲的結び目が許容するザイフェルト曲面の枚数、双曲的結び目の外部の本質的閉曲面の枚数、等の会議を行った。
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All Journal Article (3 results)
Tokyo Journal of Mathematics 30,2(掲載決定)
Journal of Knot theory and its Ramifications (掲載決定)
Tokyo Journal of Mathematics (掲載決定)