マメ科植物就眠運動のリズムをコントロールする鍵酸素に関する生物有機化学的研究
Project/Area Number |
04J07625
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Tohoku University |
Research Fellow |
加藤 英介 東北大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | β-グルコシターゼ / アフィニティークロマトグラフィー / 就眠運動 / 糖タンパク質 / β-グルコシダーゼ / 阻害剤 / グルコシダーゼ / 生物時計 / 選択的阻害剤 |
Research Abstract |
マメ科植物の多くは夜には葉を閉じ、朝になると再び葉を開く、就眠運動と呼ばれる一日周期の葉の開閉運動を行う。この運動は、葉を閉じさせる就眠物質と葉を開かせる覚醒物質という、2種の特異的な活性物質の濃度バランスが、β-グルコシダーゼによる調節を受け、昼夜で逆転することでコントロールされる。この就眠運動調節の鍵酵素β-グルコシダーゼは、その活性発現を生物時計により制御されており、本酵素の精製、クローニングは、就眠運動に関する研究を生物時計による計時機構へと展開していくためのキーポイントになると考えられる。本酵素を精製するためにはアフィニティークロマトグラフィーが有効である。β-グルコシダーゼに対して強力な阻害活性をもち、覚醒物質に類似した構造を有した阻害剤をリガンドとして用いるアフィニティーゲルにより、マメ科植物メドハギから鍵酵素の精製を行った。得られた鍵酵素は電気泳動分析から分子量120-150kDaと既知の植物由来のβ-グルコシダーゼと比べて倍の分子量を示した。さらに、リガンドとゲル担体間のスペーサーの長さを検討することにより、鍵酵素の効率的な精製を達成することが出来た。さらに、精製した鍵酵素を質量分析を用いた部分配列解析、FASTFによる相同性検索を行った結果、得られた鍵酵素がβ-グルコシダーゼと相同性を示すことが確認された。また、鍵酵素は電気泳動分析において分子量120-150kDaと幅のあるスメアなバンドを示したことから、糖鎖により就職されている可能性が考えられた。そこで、ECL Glycoprotein Detection System(GE Healthcare Co.)を用いたところ、鍵酵素が糖タンパク質であることが確認された。さらに酸処理により糖鎖の切断を行うことで、糖鎖を除去した鍵酵素の分子量が63kDaであることが明らかとなった。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)