Project/Area Number |
04J07829
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Metabolomics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 法一 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 脂肪細胞 / アクアポリン / グリセロール / インスリン / 糖代謝 / グリセロールキナーゼ / 肥満 / RNAi / アディポネクチン / 癌 / 高血圧 |
Research Abstract |
アクアポリン・アディポース(aquaporin adipose;AQPap)ノックアウトマウスの解析 前年度に引き続き、AQPap ノックアウトマウス(AQPap KO)の解析を継続した。体重変化を24週齢まで観察すると、AQPap KOは12週齢以降になると有意に肥満を呈することを見出した。このとき、野生型マウス(WT)に比し耐糖能障害および全身性のインスリン抵抗性、アディポサイトカインの分泌異常を伴っていた。白色脂肪組織の形態学的検討により、AQPap KOは肥大化した脂肪細胞の増殖が観察された。さらに、体重差のない若週齢から高脂肪・高蔗糖食負荷を行うと速やかにAQPap KOは重篤なインスリン抵抗性を伴う肥満を呈した。次に、AQPap KOが肥満を来す原因につき、体重差のない若週齢のマウスを用いて検討を加えた。まず、酸素消費量および呼吸商を測定したが両マウス間で差はなく、脂肪組織、肝臓、骨格筋における肥満・糖尿病関連遺伝子を調べたが明らかな差は見い出せなかった。次に、グリセロール代謝の律速酵素であるグリセロールキナーゼの活性を調べたところ、白色脂肪組織のグリセロールキナーゼ活性がAQPap KOで有意に上昇していた。そこで、3T3-L1脂肪細胞にRNAiを用いてAQPapをknockdownすると、細胞内グリセロール含量が増加し、グリセロールキナーゼ潜性が上昇し、オレイン酸取り込みも増加し、中性脂肪含量が増加した。すなわち、AQPapは脂肪細胞のグリセロールチャネルとして機能し、本分子の欠損により細胞外へのグリセロール放出が障害され、グリセロールキナーゼ活性が誘導され、最終的に脂肪細胞が肥大し肥満を呈することを明らかにした。
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