強磁場・極低温非接触原子間力顕微鏡を用いた交換相互作用力の原子レベルでの画像化
Project/Area Number |
04J08028
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Thin film/Surface and interfacial physical properties
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Research Institution | Osaka University |
Research Fellow |
杉本 宜昭 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 非接触原子間力顕微鏡 / 表面 |
Research Abstract |
原子間に働く交換相互作用力を検出するために有効と思われるForce spectroscopy法の検出感度向上に関する研究を行った。Force spectroscopyとは、非接触原子間力顕微鏡の測定量である周波数シフトの探針-試料間距離依存のカーブ(Δf-Zカーブ)を測定し、数値計算によって原子間力を定量的に求める方法である。Force spectroscopyでは、単原子の化学結合力を定量的に検出する必要があるため、原子の真上に精密に探針を近づけなければならないが、熱ドリフトの影響によって、これまで高感度で再現性のよいForce spectroscopyが行われた例がなかった。そこで、走査トンネル顕微鏡で開発されていたAtom tracking法を非接触原子間力顕微鏡へ応用することによって初めて信頼性の高いForce spectroscopy測定を可能にした。具体的には、Atom tracking法を用いて熱ドリフトの完全な補償と0.2Å_<peak peak>の精度での原子の中心への位置合わせを実現し、同一の原子で何度でも再現性のあるForce spectroscopy測定を行い、それらを平均化することで、S/Nの高いΔf-Zカーブが得られた。これにより、相互作用力のカーブに変換してもノイズの少ないカーブが得られるようになった。さらに、異なる原子種であるSn原子、Si原子やIn原子、Si原子を化学結合力の違いを通して識別することにも成功し、交換相互作用力の検出のための基盤技術を確立した。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)