非接触光・電場変形法による金属ナノ構造の制御と局所電場変調
Project/Area Number |
04J08406
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
沢井 良尚 北海道大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 二次元規則配列構造 / 金属ナノ微粒子 / 表面プラズモン励起 / ナノ構造制御 / 表面増強ラマン散乱 / 単一分子分光 / ポリスチレンビーズ / ラマンイメージング |
Research Abstract |
前年度までに確立した二次元規則配列Ag二量体構造において表面増強ラマン散乱(SERS)による単一分子の直接的観測ならびに金属表面における動的な拡散挙動を検討した。Ag二量体ギャップ表面へ2,2´-bipyridine(22bpy)及び4,4´-bipyridine(44bpy)分子を吸着させた後、顕微ラマン分光装置にてラマン散乱スペクトルの経時観察を行なったところ、100μMの混合水溶液中ではどちらか1成分のスペクトルのみが観測されることがあった。この濃度領域では44bpy分子がほぼ飽和吸着していることが報告されており、その様な状況下22bpy1成分のみが観測されたことから、hot siteのサイズは電磁気学的に予想されているギャップ間隙よりもはるかに小さく、分子に匹敵するサイズであることが明らかとなった。さらに非飽和吸着の濃度領域である1μMの混合水溶液中ではピーク幅が非常に狭く、また、高頻度でどちらか一方のみのスペクトルが観測されたことから上記考察が支持された。さらに、両者のスペクトルが瞬間的に入れ替わる挙動が観察された。統計学的解析の結果、本現象は2個以上複数の分子が同時に入れ替わったとは考えられず、単一分子からのシグナルを検知していたものと結論付けられた。これまで、固体基板上に設計された金属微小構造体から単一分子由来のシグナルを観察した直接的証拠を示した研究例はなく、以上の結果は電磁気学的理論で予測されている局在電場によるラマン増強効果に加えて原子サイズの化学的増強サイトが存在することを示し、さらにはその周囲における単一分子の動的な表面拡散を直接的に観察したものである。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)