単一イオンイベントによる高分子ナノ構造体の形成と機能
Project/Area Number |
04J08417
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Composite materials/Physical properties
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Research Institution | Osaka University |
Research Fellow |
佃 諭志 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | イオンビーム / ナノワイヤー / 高分子 / 架橋反応 |
Research Abstract |
イオンビームの物質への照射は、イオントラックと呼ばれる極めて高い活性種濃度の化学反応場を与える。高分子薄膜へイオンビームを照射した際には、飛跡に沿ったイオントラック内でのみ選択的に高分子の架橋反応が引き起こされる。照射後に有機溶媒で現像を行うことによって架橋反応を起こした部位のみを単離することができ、1次元の量子細線(ナノワイヤー)が得られる。 イオントラック内でのエネルギー付与分布と、反応機構を解明することを目的とし、照射時に薄膜中で形成される動径方向での活性種濃度分布をナノワイヤーとして原子間力顕微鏡で可視化し定量評価する方法を確立した。この方法を用いて、LET・分子量のナノワイヤー径に及ぼす影響を比較・検討することにより、そのサイズを決定する理論モデルを提案した。さらに、ナノワイヤー表面の表面粗さと高分子の形状を比較することにより、ナノワイヤー表面近傍の高分子鎖の形状が、表面の粗さとして反映することを明らかにした。 また、デバイス応用などを行う際に重要となるナノワイヤーの空間的な位置を制御することを目的に、基板の表面処理を行うことによりナノワイヤーを選択的に脱着すること、及び、重イオンマイクロビームを用いて基板上に等間隔にナノワイヤーを形成することに成功した。 さらには、多層膜を用いることにより、それぞれの高分子セグメントから構成された多段式ナノワイヤ己の形成に成功すると共に、3層膜においては、親水・疎水性を利用した溶媒中での選択的な自己凝集性を見出した。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)