Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
シアノバクテリアは、強光への順化過程において光化学系I(系I)量を減少させることが知られている。Synechocystis sp. PCC 6803では、この調節に欠損がある株としてpmgA変異株が単離されているが、この株は強光培養し続けると致死性を示すことから、強光下におけるPmgAの重要性が伺える。そこで本研究では、PmgAタンパク質が実際どの様な機能を持つ因子であるのかその同定を目指している。系I遺伝子発現レベルへのpmgA破壊の影響を調べたところ、破壊株は、強光シフト6時間以降、系I反応中心サブユニットをコードするpsaABの転写産物量を抑制維持できないことを見出した。psaAB遺伝子は異なるメカニズムにより強光応答を示す2つのプロモーターを持つが、いずれのプロモーター由来の転写産物も、pmgAの破壊により強光下で顕著に蓄積していた。強光下での転写産物の安定性は野生株とpmgA破壊株間に差がなく、PmgAがpsaABのコアプロモーター活性に直接影響を及ぼしている可能性が示唆された。PmgAは、枯草菌におけるアンチシグマ因子RsbWと弱いながらも相同性を持つことから、アンチシグマ様因子としてpsaAB以外にも複数の遺伝子の発現調節に関わることが考えられる。現在、DNAマイクロアレイ解析により、pmgA破壊の結果、発現レベルが影響を受ける遺伝子の同定を進めている。
All 2006 2005 2004
All Journal Article (3 results)
Plant Cell Physiology 47・7
Pages: 878-890
10018185402
Plant Physiology 139
Pages: 408-416
FEES Letters 574・1-3
Pages: 101-105