欧州共通農業政策成立史研究:独仏関係、冷戦、欧州統合成立の交錯の視点から
Project/Area Number |
04J08813
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
International relations
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Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
川嶋 周一 北海道大学, 大学院・法学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ヨーロッパ統合 / 史料集編纂 / 欧州農業政策史 / 米欧関係 / ヨハン・ヴィレム・ベイエン |
Research Abstract |
本年度の研究実績として、欧州統合の史的研究に関する研究インフラとして北海道大学大学院法学研究科の遠藤乾助教授と一緒に史料データのリストを作成し書籍として刊行した。日本においてはそもそも欧州統合の歴史史料として、どのような史料がどこにどれだけ存在するかという点についてさえ、共通了解がなかった。その意味で、史料総覧の出版は、我国の欧州統合史研究の基盤構築を提供したと言える。また、遠藤助教授が研究代表者を務める科学研究費「ヨーロッパ統合の歴史的再検討:一次史料の多角的検討と総合」に研究分担者として参加し、1950年代における農業統合の模索と帰結、1960年代における欧州統合の親展について研究成果報告書にまとめた。前者については、1950年から1954年までの欧州大で行われた農業統合プロジェクトに関し、主要各国の選好と政策、また交渉経過を分析し、50年代の農業統合の持っていた意義を考察した。また、農業交渉で大きな役割を担ったオランダについて、50年代中番の統合再活性化に重要なイニシアティブを発揮した外相ベイエンの政策を、オランダ語文献を使って分析した。後者については、1960年代のヨーロッパ統合を、共同体組織(共同市場)の定着と安全保障秩序の動揺の過程と位置付けて論じたものである。1950年代と比べ、共同体政策が制度化されつつ、安全保障秩序上では米欧関係の同様からヨーロッパ独自のダイナミズムの形成が進んだことを指摘し、1960年代がヨーロッパ統合の中で質的充実化を果たした時期であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)