Project/Area Number |
04J08871
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Analytical chemistry
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上野 貢生 北海道大学, 電子科学研究所, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | マイクロチャンネルチップ / 局在表面プラズモン / 表面増強ラマン散乱 / 櫛型ナノアレイ電極 / 局在プラズモン共鳴 |
Research Abstract |
マイクロチャンネルチップ内に機能を集積するために、金属ナノ構造体による局在表面プラズモンを用いた分析システムの構築を行った。ガラス基板上に電子線リソグラフィー/リフトオフ技術を用いることにより数10nm〜数100nmサイズの金属のナノ構造体を作製した。局在表面プラズモンの光学特性は、構造体のサイズや形状、あるいは周囲の誘電率や構造間距離などによって鋭敏に変化する。そこで、本研究では、この原理を利用することによる分析システム構築の一例としてDNAチップの創製を試みた。構造体上にDNA分子を固定してハイブリダイゼーションを誘起することにより、反応に基づく誘電率変化から局在表面プラズモンのスペクトルがシフトし、高感度にDNAを検出可能な新しい発想のマイクロアレイチップを構築すること可能である。実験では、構造体へのDNA分子の固定化は3'末端にチオール基を有する合成ヌクレオチドを金構造体との共有結合により行い、一本鎖DNAを固定化した構造体上にターゲットDNAのバッファー溶液を滴下することによりハイブリダイゼーションを誘起したところ、ハイブリダイゼーション前後において金属ナノ構造体のスペクトルの顕著なシフトが観測された。また、作製した金属ナノ構造体を用いて、表面増強ラマン散乱分光法による計測システムの構築を行った。ラマン散乱測定は、振動分光法であり分子分析能力が高いため定性的な分析チップを構築することが可能である。特に、金属構造体の構造間距離がナノメートルオーダーで近接した場合、ギャップ内に存在する分子のラマン散乱強度が著しく増強されることが知られているが、その原理を再現性高く計測するのは従来の微粒子を集積する方法では困難であった。本研究では、微細加工による構造体制御によりラマン散乱増強の近接場効果やプラズモンバンドと励起レーザー光波長の関係について詳細に明らかにすることに成功した。
|