新規非線形光学応答素子を目指した伸長・配向制御高分子薄膜の作製と光学特性評価
Project/Area Number |
04J08875
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials/Devices
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Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
松尾 保孝 北海道大学, 電子科学研究所, 助手
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Langmuir-Blodgett method / ポリフェニレンビニレン / 伸長 / 単一高分子鎖 |
Research Abstract |
本研究は、有機材料の分子配向と非線形感受率が密接な関係にあることに着目し、高分子配向制御薄膜による新規非線形光学素子の開発を目指して行われた。有機材料は比較的大きな非線形感受率と高速応答を示すことから注目を浴びているが、材料として応用範囲の広い高分子に関しては分子量が大きく、結晶化や化学的な手法で配向制御が困難なために分子配向と非線形光学応答を結びつける研究例は少ない。そこで高分子鎖を配向させる方法としてLangmuir-Blodgett(LB)法を用い、単一高分子鎖レベルで配向制御した高分子薄膜の作製を試みた。 高分子としては有機発光材料として用いられているポリフェニレンビニレンの前駆体(Pre-PPV)を用いた。Pre-PPVをLB法の下水相としてガラス上へ累積を行った。その結果、ガラス基板上に効率よくPry-PPVが累積されることを確認した。しかしながら固定化されたPre-PPV分子からは偏光発光などが観察されなかった。そこでLB法でDNAが伸長・固定化されること、DNAのアニオン性とカチオン性Pre-PPVのポリイオン複合体形成を利用し、LB法によるDNA/Pre-PPV複合体の伸長・固定化を行った。その結果、DNAに沿ってPre-PPVが基板上に固定化されることがわかった。また、溶液中の蛍光スペクトルからDNA/Pre-PPVの複合体形成によりPre-PPVのコンフォメーション変化が誘起されることがわかった。このことからDNAを鋳型とすることで非線形光学材料の分子配向制御・固定化が可能であることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)