多重入力型及び出力型分子応答系の開発:多機能化と分子デバイスへの応用
Project/Area Number |
04J09056
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
樋口 博紀 北海道大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 酸化還元挙動 / エレクトロクロミズム / 電子供与体 / 多価 / カチオン / ブタン-1,4-ジイル / オリゴマー / 色素 |
Research Abstract |
これまでにプロトン、キラリティー、蛍光の関与する多重入力及び多重出力型応答系の構築に成功してきた。その過程で確立した系(例えばブタン-1,4-ジイルジカチオンなど)を構造モチーフとして分子素子へと展開することを目的とする。特に出力の増大という点からはこれまでにほとんど例のない有機多価カチオン種の関与する系へ展開することが望ましい。そこで今年度は多価カチオン種の関与した高感度エレクトロクロミズム系の構築を行った。 1.ベンゼン環上の離れた位置に(pあるいはm位)にビス(4-ジメチルアミノフェニル)エテニル基を有する電子供与体を合成した。このものをヨウ素で酸化すると分子間でC-C結合を形成し、オリゴメリックなポリ(ブタン-1,4-ジイルジカチオン)の塩と思われる固体が得られ、またこのものを亜鉛で還元すると出発物を再生した。この時中性状態では黄色、カチオン状態では濃青色と電子移動の前後で劇的な色の変化を示した。これによって電子移動で劇的な色調の変化を伴いながらモノマーとオリゴマー間で可逆な相互変換が行えることが示唆された。 2.TTF型電子供与体についても検討を行った。ジエン骨格を有する1,3-ジチオールを塩基で処理し2位でアニオンを発生させ、電子供与性の置換基を持つケトンに付加させることでアルコール体へと導き、さらに脱水することで新規な電子供与体の合成に成功した。現在、このものの酸化還元挙動について検討を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)