Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
申請者は、この分子集合体ナノワイヤに金微粒子を複合化させた新たなハイブリッド構造を作製し、分子集合体からなる電子デバイスの構築を目指し、そのナノスケールでの表面構造制御と電子状態制御について研究を進めてきた。さらに、ナノワイヤと複合化させる金微粒子の濃度、サイズを変化させることで、電気物性及び電子状態が合理的に制御可能である事を明らかにした。1.分子性ナノワイヤの構造制御と電気物性評価初めに、累積時の条件を詳細に検討することでナノワイヤ構造のサイズ、配向性の制御について検討した。このとき得られたナノワイヤLB膜の室温における電気伝導度は、〜10^<-3>S/cmであり、その温度依存性は半導体的であった。2.ナノワイヤ-金微粒子複合構造の作製と電気物性評価分子集合体ナノワイヤと金微粒子からなる複合構造は下相水に、濃度(金原子の数に換算している)5×10^<-4>〜1×10^<-1>mMの範囲で金微粒子を導入し、Langmuir-Blodgett法を用いてマイカ基板上に累積することで得た。次に、ナノワイヤ-金微粒子複合構造の電気伝導度に関する評価を試みた。金微粒子の粒子径を13nmに固定し、下相水中での金微粒子濃度を5×10^<-4>〜1×10^<-1>mMの範囲で変化させた時の伝導性を金微粒子の基板上での占有率をパラメーターとして検討した。金微粒子濃度が、1×10^<-2>mM以下の場合は温度が低下するにつれて抵抗値が上昇する真性半導体的な挙動を示し、ナノワイヤ自身の伝導性から説明可能であった。一方、5×10^<-2>mM以上の金微粒子濃度では、高温と中温と低温領域で異なった活性化エネルギーを有する伝導挙動が観測された。この伝導挙動は、高温部分ではナノワイヤの伝導に、中温部分ではナノワイヤを介した金微粒子間のトンネリング機構に、低温部分ではcoherent-tunnelingから説明が可能であった。
All 2006 2005 2004
All Journal Article (4 results)
Colloids and Surfaces A (in press)
Bull.Chem.Soc.Jpn. 78(2)
Pages: 247-247
Bulletin of the Chemical Society of Japan 78(2)
Molecular Crystals and Liquid Crystals 424
Pages: 17-17