哺乳類排卵研究の新展開を可能にする研究モデル開発と排卵実行酵素の同定
Project/Area Number |
04J09121
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
荻原 克益 北海道大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | メダカ / 排卵 / MMP |
Research Abstract |
哺乳類から魚類に至る脊椎動物には共通した内分泌メカニズムが存在すると考えられるため、メダカで得られた排卵メカニズムの知見は、哺乳類排卵実行酵素の同定を行う上で有用な情報となり得る。そこでまず、メダカ排卵メカニズムの解明を行った。その結果、メダカ排卵メカニズムは以下のように説明できることを突き止めた。排卵前、不活性型のGelatinase Aが卵母細胞から分泌されており、卵母細胞膜表面上に存在するMT1-MMPによって活性化される。活性型のGelatinase AはTIMP-2bによって活性阻害を受けているが、排卵時になるとTIMP-2bの発現量が減少し、阻害を受けない活性型のGelatinase Aが増加する。すると活性型のGelatinase Aは基底膜の4型コラーゲンを分解し始める。同時期に顆粒膜細胞膜上にMT2-MMPが発現し始める。基底膜の分解がさらに進むとMT2-MMPはきょう膜細胞層の細胞外マトリクスと接触できるようになり、きょう膜細胞層間の1型コラーゲンを分解し始める。 メダカを用いた研究からGelatinase A、MT1-MMP、MT2-MMPがメダカの排卵酵素であることが分かった。哺乳類(本研究ではマウス)においてもこれらの分子が排卵酵素になり得ることが十分考えられるので、これらの分子の排卵への関与を調査した。これらの分子のうち、MT2-MMPについては卵巣における研究知見が皆無だったことから、まずMT2-MMPに重点をおいて調査した。MT2-MMP mRNAは黄体形成時に発現上昇がみられ、顆粒膜細胞に発現していることが分かった。また、リコンビナントMT2-MMPは、4型コラーゲンを含むいくつかの細胞外マトリクスを分解することも分かった。現在、タンパク質レベルでの発現変動や発現部位について調査中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)