低温誘導性細胞膜修復タンパク質に注目した植物耐凍性機構の解明とその応用
Project/Area Number |
04J09436
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
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Research Institution | Iwate University |
Research Fellow |
河村 幸男 岩手大学, COE助教授
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 耐凍性 / 細胞膜 / 膜修復 / シロイヌナズナ / 植物 / 低温順化 |
Research Abstract |
昨年度計画の目標は、1)EGTA、Ca^<2+>、Mg^<2+>存在下でのプロトプラストを用いた低温馴化前後での生存率の測定、2)synaptotagmin-likeタンパク質の特異抗体の作製、3)anti-synaptotagmin-like protein存在下でのプロトプラストを用いた低温馴化前後での生存率の測定、4)抗体を用いた内膜synaptotagmin isoformの検索とTOF-MSによる同定、の4項目であった。このうちの2項目めまではほぼ達成でき、3項目めの実験を検討しているときに、岩手大学農学部COE助教授として赴任することになり、日本学術振興会特別研究員を途中辞退することになった。2項目までの結果をまとめと、1)耐凍性の半分以上はCa^<2+>依存性であり、少なくともCa^<2+>は0.5mM以上必要であることが明らかとなった、2)synaptotagmin-likeタンパク質の重要なドメインであるC2Aドメインのペプチド抗体を作製したところ、synaptotagmin-likeタンパク質に特異的に反応する抗体が得られた。Mg^<2+>はこのCa^<2+>依存性の細胞膜修復に対して拮抗阻害することが報告されているので(Steinhardt et al. 1994)、当初はMg^<2+>存在下での生存率測定も行うことも検討されていた。しかしCa^<2+>依存性の耐凍性が以上の実験で十分に示されたので割愛することにした。上記に記したとおり、申請者は平成17年度1月15日より岩手大学農学部COE助教授として赴任することになったが、今回の研究で得られた実験結果を下に、引き続き、また実験規模を拡大し、低温馴化後の細胞の凍結に対する安定性上昇のメカニズムを細胞膜修復機構の観点から更なる研究を行っていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)