沿岸域における亜酸化窒素の新たな発生過程の見積りに関する研究
Project/Area Number |
04J09464
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
千賀 有希子 独立行政法人国立環境研究所, 生物圏環境研究領域, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 亜酸化窒素 / N_2O / 沿岸域 / 汽水湖 |
Research Abstract |
N_2O(亜酸化窒素)は,地球温暖化およびオゾン層の消長にも関与している物質であり,近年大気中で増加傾向にある.本研究は,沿岸域におけるN_2Oの大気への発生量を見積もるとともに,発生過程の解明をも目的としている.調査地として海跡湖である茨城県の涸沼(面積9.35km^2)を選択した.本年度はまず,涸沼のN_2O生成量を知るために湖水および底泥間隙水中のN_2O現存量の季節変化を調査した. 涸沼の湖水中のN_2O濃度は,夏期に最も高く,大気平衡時の溶存N_2O濃度を大きく上回っており,超過飽和の状態にあった。一年を通して,下流(海側)におけるN_2O濃度より上流(淡水河川付近)のN_2O濃度の方が高い値を示していた.上流の窒素イオン種(NO_<3^->,NO_<2^->,NH_<4^+>)の濃度は下流の濃度よりも高かったことから,N_2Oの生成量は基質の供給量に支配されるものと考えられた. 底泥間隙水中のN_2O濃度は,夏期から秋期にかけて高かった.また,N_2O濃度はいつも0〜2.5cmの層で最も高い値を示し,圧倒的に湖水中のN_2O濃度より高かった.この結果から,涸沼におけるN_2Oの活発な生成サイトは主に底泥表層であると考えられた. 涸沼は,浅い汽水湖であり,湖水は強風などにより比較的簡単に攪拌される.そのため,湖底の溶存酸素が枯渇してしまうことはほとんど無く,夏期においても低酸素状態を維持している.低酸素状態は微生物によるN_2O生成を促進する(Senga et al.2002).したがって,涸沼の底層および湖水-底泥境界面は,N_2O生成さらに大気への発生に重要な場であると推察される.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)