Project/Area Number |
04J09496
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Stratigraphy/Paleontology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
橋本 朝子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分子系統解析 / 海底洞窟性二枚貝類 |
Research Abstract |
本研究の目的は、海底洞窟性二枚貝類の起源と分散について、分子系統学的な観点から解明することである。海底洞窟性二枚貝類は、浅海に位置する海底洞窟に生息しており、その外界とは異なる洞窟内の独特の環境に適応したため、非常に特異的な形態、生活様式を持つ。洞窟性貝類の特異的な形態のために、分類学的かつ系統学的にも未知な部分が多い。また、洞窟性二枚貝類は、分散能力が著しく低いことが形態形質から推測される。にもかかわらず、世界各地に点在する海底洞窟にいくつもの共通種が生息していることが知られている。この海底洞窟間に生息する二枚貝類群がどのように分布域を広げていったのかはっきり分かっていない。筆者は洞窟性二枚貝類について分子系統解析を行い、上記の問題を明らかにしようとしている。現在までの調査の結果、洞窟性二枚貝類の進化速度が洞窟外の近縁種と比較すると2倍から5倍ほど大きくなっていることを発見した。 また、この課題と平行して、二枚貝綱異歯亜綱の中で最も多様な分類群の一つであるマルスダレガイ科の解析を行なっている。マルスダレガイ科は砂底に潜ることによって、外敵から身を守れるように進化したと現在まで考えられてきている。これらの問題を調べるために、走査型電子顕微鏡を用いて幾つかの部位を観察した。この分類群につても分子系統解析を行っており、全ての亜科の解析に成功した。解剖学的な観察と分子系統学的な観点からこの分類群の進化について考察予定である。
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