精密なQTL解析にもとづくアルミニウム耐性遺伝子群の単離と分子改良への応用
Project/Area Number |
04J09546
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Gifu University |
Research Fellow |
小林 佑理子 岐阜大学, 大学院・連合農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | QTL解析 / Al耐性 / リンゴ酸 / シロイヌナズナ / 野生株 / RIライン / マイクロアレイ |
Research Abstract |
Ler/Col RILsとLer/Cvi RILsのふたつのRILsを用いてAl耐性に関するQTL解析を行なったところ、それぞれ2つの単因子QTL並びに、5組または11組のエピスタシスが検出された。なお、第1染色体上部の最も耐性効果の高いQTL(QTL1)と、第1と第3染色体上のエピスタシスは両RILsに共通しており、これらはシロイヌナズナの重要なAl耐性QTLであると考えられた。 QTL1がAl耐性遺伝子型(Col,Cvi)であるRILsは、Alストレス下でのリンゴ酸放出量が感受性遺伝子型(Ler)であるRILsに比べ約3倍高いことから、QTL1はリンゴ酸放出を介してAl耐性に貢献していることがわかった。QTL近傍をCol型に持つNILを作成したところ,Al耐性を示したNILは,バックグラウンドであるLerより高いリンゴ酸放出能力を有していた.さらにCSSLを用いたマッピングから,QTL1遺伝子は第1染色体上部1.5Mb〜2.6Mbの間に存在することがわかった. マイクロアレイ解析から、マッピング領域内において、Alストレス下でRILs耐性親で感受性親に比べて発現量が高い遺伝子のうち、At1g08430(AtALMT1)遺伝子をQTLl候補遺伝子として特定した。また、同遺伝子はコムギリンゴ酸ランスポーター(ALMT1)のオーソログ遺伝子であり、KOラインの表現型解析から同遺伝子はリンゴ酸放出機能をもつことが証明された。 一方、複数のシロイヌナズナ野生株において、AtALMT1遺伝子の発現レベルとAl耐性及び、リンゴ酸放出量に正の相関が認められた。以上より、AtALMT1遺伝子はその発現レベルによってシロイヌナズナのリンゴ酸放出量を支配する重要なAl耐性遺伝子であると結論した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)