Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
三年間の研究計画の最終年度にあたる平成18年度は、平成17年度までの研究を統括することに焦点をあてて取りくんだ。最大の成果としては、ソニア・ボイスとブラカ・エッティンガーの両氏と複数回にわたりインタビューを採録し、平成17年度までの調査と合わせて体系的に整理したものを論文および画像ファイルの形式にまとめたことを挙げることができる。これらの素材は今後それぞれ独立した研究の一次資料としても活用できる見通しであり、非常に貴重な資料の収集ができた。また、この素材のテクスト部分を研究著書として出版する見通しもたっている。また、日本国内およびイギリスとノルウェーで研究の成果を発表し、他の研究者との意見交換をすることを通して、ポストコロニアル美術における表象の問題が個人の内的対話との葛藤によりかたちづくられるという、現時点での結論にたどりつくことができた。この問題は、2006年秋にイギリスのグラスゴー大学と共同で開催したシンポジウムのテーマとしても設定したが、このようにみずから設定した課題を国際的な学会で多くの研究者たちの共通の課題として討議できるものとして提示するという、アクチュアリティに支えられた貢献の機会を獲得することができたことも本年度の成果の大きなものであるといえる。これらの経験をもとに、次の研究課題としてトラウマ的歴史と美術的制作や表現との関係を解き明かすという、手応えのある問題を定義することができたことも、本年度の研究が有意義に勧めることができたことを証明しているといってよいだろう。
All 2007 2006 2005 2004
All Journal Article (10 results) Book (1 results)
Art and Research Vol.3
ICGWS Reports 23(2)
Pages: 57-68
Glasgow University Feminist Bulletin 34
Pages: 18-27
Kyoto Journal (未定)
Glasgow University ISGWS reports 18(2)
Pages: 13-28
Glasgow School of Art Bulletin 4
Pages: 9-18
Differences (未定)
R sonances 2
Pages: 104-105
アート・アンド・カルチャー 4・2
Pages: 13-19
ICGWS Special Papers 8
Pages: 22-29