Project/Area Number |
04J09884
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
沖本 幸子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 今様 / 猿楽 / 白拍子 / 遊女 / 傀儡子 / 声 / 芸能史 / 宮廷芸能 / 院政期 / 滝口 / 乱拍子 |
Research Abstract |
今年度は『今様の時代』(東京大学出版会、2006年2月。なお、同書により同年5月、第23回日本歌謡学会志田延義賞を授与された)の出版を受けて、これまで中心としてきた今様研究をより大きな視点から見つめ直すことに力を注いだ。「猿楽愛好の系譜」は、宮廷の今様ブームの原動力ともいうべき猿楽ブームと、それを支えた人々について考察したものであり、また、「芸能の声」は、遊女の「声」に注目しながら、彼女たちの声のエロスと死に関わる境界的な役割について考察したものである。目下、今様の後に流行した、遊女白拍子の芸態の復元と、能楽など後世の芸能への影響という観点から研究を進めている。 ここ数年は今様などの芸能史研究に焦点を当ててきたが、10年来続けている沖縄八重山地方を中心としたフィールドワークの成果をまとめていくことも目下の課題である。八重山でも祭、芸能の研究を行ってきたが、現在特に注目しているのは、祭、芸能における「衣」の役割についてである。その一つの経過報告が、八重山の歌謡から「海ざらし」という伝統的な染織技法に対する人々の思いを探った「染織の風景」(2006年5月4日、日本歌謡学会口頭発表)である。八重山地方には染織に関する歌が数多く残されているが、伝統的な染織方法が消えかかっている今、昔ながらめ染織の方法や感覚が歌詞の解釈に反映されない面も多くなっている。歌詞の解釈が場によって、時代によって変わっていくのは当然だが、なぜそのような歌が、言葉が選ばれたのか、伝統的な染織文化と照らし合わせて考える中で、当時の人々が「染織」という行為、「衣をつくる』という行為に寄せていた思いが見えてくることも多い。染織に携わる人々への聞き書きを行いながら、歌や伝承に残された染織、衣づくりの役割や意味、衣の表象について引き続き考察していく所存である。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)